生まれた年の欄を見たら「一白水星」。ところが、1月生まれの人には「前年の欄を見る」と書かれている。九星の早見表には、いつもの年の数え方と違う約束があります。
九星は、一白水星から九紫火星までの九つを、年・月・日などに配して用いる体系です。暦ではその時々の巡りを示し、九星気学では、生まれたときの九星や方位の関係をもとに、人の性質や運勢などを読み解きます。
暦に書かれた「今日の九星」と、自分の「本命星」は、同じ九つの名前を使いますが、指しているものが違います。

九星の名前と五行
九星の名前は、次の九つです。
- 一白水星(いっぱくすいせい)
- 二黒土星(じこくどせい)
- 三碧木星(さんぺきもくせい)
- 四緑木星(しろくもくせい)
- 五黄土星(ごおうどせい)
- 六白金星(ろっぱくきんせい)
- 七赤金星(しちせききんせい)
- 八白土星(はっぱくどせい)
- 九紫火星(きゅうしかせい)
水・木・火・土・金は、物事を五つの性質に分けて捉える「五行」に対応します。九星気学の実践者による解説でも、陰陽や五行と併せて九星が紹介されています。
名前に水星や火星とあっても、これは天文学でいう惑星の位置を直接示したものではありません。「一白水星だから、出生時の水星がどこかにあった」という意味にはならず、西洋占星術の水星星座とも別の言葉です。
本命星と立春
九星気学で、生まれた年をもとに求める星が「本命星」です。その人の基本的な性質や、運勢・方位を読む際の基準として使われます。
ここで気をつけたいのが、一年の区切りです。一般的な九星気学では、元日から新しい年に切り替えるのでなく、立春を年の境にします。
たとえば1月15日生まれなら、西暦の年が明けていても、九星では前年側の年として本命星を求めます。1月生まれの人が早見表を比べるときは、この扱いを確認してみてください。
立春は毎年必ず2月4日、というわけでもありません。立春付近の誕生日なら、その年の立春の日付と、境目の扱いを確かめる必要があります。九星気学の早見表にも、年によって立春の日が動くことへの注意が添えられています。
月命星と節月
生まれた月に関わる星は「月命星」と呼ばれます。本命星のグループと、生まれた節月を組み合わせて求めます。
節月は、太陽の動きに基づく節入りで区切った月です。カレンダーの1日から月末までを、そのまま一つの月とするわけではありません。立春から啓蟄まで、といった区切りを使うため、同じ西暦の月に生まれていても、節入りの前後で扱いが変わる場合があります。
本命星も月命星も、生年月日から求めるという点は同じです。ただし、年と月でどこを境にするかが違います。計算結果が食い違うときは、まず入力した生年月日と、その区切りを見直すと原因を探しやすくなります。

早見表で本命星と月命星を調べる手順
用意するのは、西暦の生年月日と、年ごとの立春・節入りを確認できる資料です。境目の日に生まれた場合は、出生時刻と、その流派が採用する境目の扱いも確かめます。
まずは、本命星・月命星の早見表を使う方法をたどってみましょう。1990年4月15日生まれを例にします。この日は立春を過ぎているので、1990年の本命星の欄を読み、「一白水星」と確認します。
次に、月命星の表へ移ります。表の列は「一白水星・四緑木星・七赤金星」のグループを選び、行は清明から始まる「4月節」を見ます。交わる欄は六白金星です。この例では、本命星が一白水星、月命星が六白金星となります。
同じ1990年でも1月15日生まれなら、立春より前なので、本命星は前年側の二黒土星になります。月命星の表で選ぶグループも変わります。「1990年生まれだから一白」とだけ覚えると、ここで食い違いが生まれます。
手順を整理すると、年の境を確認し、本命星を出し、誕生日の節月を確認して、月命星を出す。この順番です。単に西暦の「4月」の欄を選ぶのではなく、清明前か後かまで見ます。
五行の関係は、星の数字とは別に読む
九星の説明では、星の名前と一緒に、木・火・土・金・水の関係が出てきます。伝統的な五行では、木→火→土→金→水→木と巡る関係を「相生」、木→土→水→火→金→木と巡る関係を「相剋」と呼びます。九星気学での使い方は、実践者による五行の相性の解説でも紹介されています。
先ほどの例では、一白水星は水、六白金星は金に当たります。五行の関係では金が水を生むと説明するので、星の数字の大小だけを比べているわけではありません。月命星をどう解釈へ組み込むかは、参照する流派の説明を確かめます。
人と比べる場合も、「相生だから必ず仲がよい」「相剋だから関係を切る」とは読めません。たとえば、相手の提案が自分を助ける場面もあれば、負担になる場面もあります。象徴上の関係から、実際にどんなやり取りがあるかを振り返る方が、数字だけの相性判断より具体的です。
方位盤では、何を順番に確認する?
九星気学でいう方位盤は、中央と八方位に九星を配置した図です。定位置を示す盤と、ある年・月・日の配置を示す盤を区別します。また、図の上を南にする表し方もあるので、ふだんの地図と同じ向きだと思わず、方角の文字を先に見てください。
引っ越しや旅行の方位を調べるなら、次の情報をそろえます。
- 誰について調べるか。本命星・月命星を確認する。
- いつ、何のために移動するか。引っ越しと短い旅行の条件を混ぜない。
- どこを出発点とし、どこへ向かうか。地名だけでなく、地図上の位置を確認する。
- 参照する流派が、その目的にどの盤と条件を使うかを確認する。
- 出発点から目的地への方角を確かめ、その盤の該当する方位と解説を読む。
実践では、年盤や月盤などの組み合わせ、本人の星との関係、凶方位とする条件を重ねて判断します。方位の区切り方や距離・滞在期間の扱いにも違いがあるため、「自分の星に合う方角を一つ見つければ終わり」とは限りません。根拠となった盤と条件を残しておくと、別の鑑定結果との差も検討できます。
暮らしへ取り入れるなら、予定の条件と並べて考える
方位を参考にしたいときも、住まいの安全性、通勤、費用、家族の都合などは別に確認します。「方位がよい」という解釈が、物件の条件や移動先の安全を保証するわけではありません。
まずは、すでに実行できる範囲で旅行先の候補を並べ、どの盤でどう読めるかを調べる練習から始める方法があります。その際も、移動したあとの出来事を何でも方位の効果に結びつけず、実際の行動や環境も一緒に記録します。九星気学で何を見たのかと、現実に何が起きたのかを、分けて振り返れる形にします。
暦の九星と本命星
暦に載る九星には、その年、その月、その日について配されるものがあります。一方、本命星は生まれた年から求める、自分側の基準です。
今年の欄に一白水星と書いてあっても、全員の本命星が一白水星に変わるわけではありません。九星気学では、その時の配置と自分の星との関係を読むため、年が変わるたびに運勢の説明も変わります。
また、「吉方位」という言葉も、誰にとっても常に同じ方角を指すわけではありません。どの期間の配置を使い、誰の星と照らしているのか、という条件がある言葉です。
九星を調べ始めたら、まず「自分の本命星」「月命星」「その年や日の九星」のどれを見ているかを分けてみましょう。星の名前を覚えるだけより、暦や占いの説明を追いやすくなります。
関連する用語
参考資料
※実践者による資料は、九星気学の用語や年・月の区切り方を確認するために参照しています。