チケットの抽選に申し込んだあと、結果が出るまでが妙に長い。次の公演こそ会場で見たい、無事に千秋楽を迎えてほしい。そんな願いを携えて神社に出かけるのも、「スピ活」と呼ばれる楽しみ方の一つです。

友人と参拝し、推しの色に近いお守りを選び、帰りにお茶を飲む。最近のスピ活には、そんなお出かけの楽しみも重なっています。どこへ行くか迷ったら、お守りの見た目と一緒に、そこでどんな願いが託されてきたのかを調べてみましょう。
「スピ活」には、決まったメニューがない
スピ活は、スピリチュアルに関わる活動を広く指す呼び方です。神社仏閣巡り、お守りや御朱印を受けること、占いなど、使う人によって含める範囲は違います。自分が何にひかれるかで、楽しみ方も変わります。
若者の動向を調べるSHIBUYA109 lab.は、2026年9月のレポートで、街歩きやファッションの楽しみと結びついたスピ活を紹介しています。推しのチケット当選や良席を願う参拝、デザインにひかれて選ぶお守りも、その具体例でした。
このレポートは、15~24歳の女性の声をもとにしたもの。カフェや街歩きに出かける延長で神社を訪ねる、という参拝のきっかけが紹介されています。
「自分が当たる」と「推しが活躍する」は、別の願い
チケットに当選したいのか、推しの舞台が成功してほしいのか。同じ公演にまつわる参拝でも、自分のための願いと、応援する相手のための願いがあります。
東京・日本橋の福徳神社の御祈願案内には、「鑑賞券当選」があります。江戸時代に富くじの興行が認められていた歴史を持ち、富籤守(とみくじまもり)も、宝くじやチケットの当選を願うお守りとして紹介されています。昔の富くじと今のチケット抽選が、「当たってほしい」という願いでつながっているのが面白いところです。
一方、京都の車折(くるまざき)神社にある芸能神社は、芸事の上達や芸能活動に関わる祈願で知られ、公式案内にも公演成功やヒット祈願が挙げられています。こちらは舞台や作品そのものの成功を祈りたいときに、訪ねる場所の候補になりそうです。
「次こそ会場で見たい」と「無事に千秋楽を迎えてほしい」。どちらも大切にしたい願いです。自分は何を祈りに行きたいのかを考えると、神社の由緒や祈願案内にも目が向きます。
お守りは、色と願いの両方で選ぶ
推しの色に近いお守りを探す、レースや刺繍の美しさにひかれる。手元に置くものだから、見た目を好きになれるのはうれしいところです。ただ、同じ色でも、縁結び、健康、学業など、込められた祈りはそれぞれ。写真を見つけたら、授与元の説明も一緒に読んでみてください。
福徳神社なら、当選を願う富籤守とは別に、新しいことへの挑戦や才能の芽生えなどを願う「芽吹き守」があります。お守りの名前や由来を知ると、応援する相手に贈りたいものと、自分で持っていたいものが違ってくるかもしれません。
受けたいお守りが見つかったら、紹介写真の投稿日も見ておきましょう。限定の授与品だったり、一時休止していたりすることもあります。
実際、福徳神社は2026年10月17日のお知らせで、休止中だった富籤守の授与を10月24日から再開し、一人一体までと案内しました。出かける前に神社の最新のお知らせを読めば、授与の再開日や一人あたりの数も確認できます。
お参りだけの日も、お守りを受ける日も
境内でお参りをして帰る日があってもよいし、気になるお守りを一体受けるのもよいでしょう。神職に願いを伝えてもらう御祈祷は、申し込みをして参列するものです。
御祈祷を希望するなら、予約や受付時間も調べておきましょう。福徳神社の個人祈祷は電話予約制で、初穂料として5,000円を納めます。境内でのお参りに加えて御祈祷にも参列したいときは、予約の時刻に合わせて予定を組んでおくと安心です。
友人と行くなら、どこまで参加するかも先に話しておくとよさそうです。お守りを一体受けたい人と、境内を訪ねたい人とでは、必要な時間も予算も違います。御朱印の有無や写真を撮れる場所も、寺社ごとの案内に従いましょう。
願いを持って出かける、その時間を楽しむ
当選を保証するものではありませんが、結果を待つ間に「どうしても見たい」という気持ちを言葉にしたり、出演者の無事を祈ったり。参拝も、公演を待つ時間の一部になります。
お参りを終えたら、周辺でお茶を飲みながら当日の予定を相談する。帰宅したら、抽選の申込期限や支払期限をもう一度確認する。お守りを見るたびに、友人と出かけた日や、楽しみにしている公演を思い出せそうです。
※寺社の受付方法・授与状況は2026年10月27日の公式案内を確認。変更や授与休止の場合があるため、訪問前に最新情報をご確認ください。